浴衣を着たときの所作で難しいのが袖。洋服だと腕をどう動かそうが触れることがない腕の下数十センチ。袖がなければテーブルの上のものをとるのもなんの気無しに取ることができます。でも袖があることで小鉢に袖をぼちゃりとやってしまったり、テーブルの上のボトルを引っ掛けてしまったりすることもあります。浴衣を含む和装において袖はどうしても数十センチあるものです。その袖数十センチをどうケアするかが大切になります。ちゃんと袖を抑えて、触れないようにする所作は男性女性問わずとても美しい所作であります。
その袖もあまり短いと手をおろした時にみっともなく見えてしまうことも多々。袖の長さはどれくらいが一番美しいのかというと手首の骨が隠れるくらいの長さが美しいといわれています。でもこれ、実は着付けにも流れが2つあって、着ることの美しさを考えると手首の骨が隠れるくらいが美しいのですが、実用性を考えるともう少し短くても良いとする流れもあります。なんと東西で和装の考え方が違うんです。江戸の町人文化では日々の商いを行う上で動きやすいのが良いとされていました。ですので何気に関東とりわけ江戸東京の伝統的な和装は袖丈が若干みじかかったりします。
袖の長さは着る人の好みで若干の長い短いが存在するんだなあ程度に思っていただければいいかと思います。なによりも着る人が楽しい、楽しめる着るもの、浴衣であってほしいものです。
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