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ゆかたあれこれ 男性の浴衣

男浴衣のおしゃれポイント 帯

投稿日:2020-04-01 更新日:

男の浴衣のおしゃれといえば、「浴衣の柄」、「履物」、「小物」、「帯」があげられますが今日は「帯」のおしゃれについて書きます。浴衣でしめる帯には「角帯」といわれるスタンダードなものと「兵児帯」と言われるカジュアルでラフなものがあります。「兵児帯」については別で記載をしておりますので今回は「角帯」について書きます。

 

角帯の締め方

「角帯」の締め方の特徴は女性の帯のように大ぶりに華やかに締めるのではなく

①平ったく締められる

②きつく締められる

ことが出来るのが特徴です。シンプルなもの故に締める位置などが重要になってきます。ベルトの要領で締め上げると締め位置が上すぎて妙に足が長く見えてしまいます。帯は骨盤で締めるというイメージで前下がり後ろ上がりという感覚で締めるほうが良いです。ベルトなどより低い位置で締めることで上半身はゆったり、どっしりとして下半身がぐっとしまっているシルエットになります。

 

角帯の締め方は大きく分けて

貝の口

浪人結び

片ばさみ

神田結び(一文字結び)

喧嘩結び

などのように結び方は様々。TPOや着物を着る人の体型によって締めやすい締め方、動きやすい締め方を選ぶ事ができます。カジュアルでも奇抜になりたくない!普通がいいという方は貝の口。ラフな感じがいいという方や車の運転や座ったり立ったりが多いという方は片ばさみの方が多い気がします。

 

角帯のデザインバリエーション 博多織

角帯のデザインには様々なものがあります。もっともスタンダードな男の角帯といえば博多織とよばれる博多でもともと織られていた技法で織り上げられた角帯になります。博多織の中でももっともスタンダードなのが献上柄。献上柄にもパターンが色々とありますが一般的には独鈷柄という密教などで使われる仏具の柄のものです。ただし、博多織の中でもいろいろなデザインはございます。変わったところで行くとドクロ柄のものもございますし、大名行列を模したようなものもございます。

 

角帯の素材 ポリか綿か正絹か

角帯と一言で申し上げましても価格の幅は大変広いです。正絹(絹)で織り上げられたものから、麻で織り上げられたものなどは比較的お高く。ポリエステルの糸で織り上げられたものは比較的お安く購入することができます。ポリエステルの糸で織り上げられたものでも色々なデザインのものも増えています。硬い帯が嫌だと言う方は、綿の帯をお使いの方が多いです。綿の帯は柔らかく長時間つけても疲れませんしリラックスできます。ただ、シワが入りやすいのが難点です。ポリの帯も綿の帯も正絹(絹)の角帯と比較しますと締め上げたときの締り方が若干異なります。これは素材の特性になりますが、やはり絹同士がこすれるとしっかりと噛み合い外れにくくなります。基本的に浴衣のようなカジュアルな着物であれば、帯も自由です。それぞれの締め心地や色柄、価格などを参考に、自分にとって一番良いものを選びましょう。

 

解けないのか?

角帯をつけていて解けることはないのか?正直申し上げますと兵児帯は結びがゆるいと解けてしまうこともあります。角帯はというと私は経験上これまで1度も解けたことはありません。もちろん結びが甘いと解ける可能性はあるかもしれません。でも、基本的な締め方を理解して貝の口でも浪人結びでも解けることはそうそうあるものではありません。気になるという場合はトイレに行って全部ほどくのではなく結び目だけを解いてもう一度締め上げても良いかもしれません。

 

コーディネート

帯と浴衣のコーディネートにも気を使っていただければと思います。同じ柄でコーディネートするとちょっと野暮。同色のコーディネートにするとこれも合わせ過ぎでちょっと野暮。多少違う色や違う柄を取り入れて自分なりのコーディネートを作り楽しむのが浴衣の楽しい部分の一つでもあります。例え身長が低かろうが、高かろうが、太っていようが、痩せていようがコーディネート一つで浴衣をかっこよくすることもできます。

 

今回は角帯の総論的なことを述べておりますが、次回はかっこいい角帯の種類について具体的にご紹介します。

 

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