浴衣を着る際に、意外と悩むのがメイクのやり方です。普段洋服を着る時と同じようにメイクをしても、浴衣を着てみるとなんだかしっくりこない、という経験はありませんか?メイク一つで、浴衣の印象はすごく変わってきます。
そこで今回は、浴衣を着る際にどんなメイクをしたら良いか、どんなことに注意していけばいいかという事を中心に、お話ししていきたいと思います。
浴衣を着る時のメイクで注意したいこと
浴衣は現代では、お祭りや花火大会、盆踊りなど、夏のイベントに着るだけでなく、暑い時期に着用する「おしゃれ着物」としての役割も浸透してきています。しかし元々浴衣は湯上りの着物として着られていたものなので、どちらかというとすっぴんに近い、ナチュラルなメイクが雰囲気に合います。
逆に、メイクを濃くはっきりしてしまうと、浴衣の柔らかな色合いや、自然で涼やかな雰囲気とメイクに差が出てしまい、メイクが浮いて見えてしまうことがあるため注意が必要です。
浴衣の魅力をアップさせるメイクの基本はナチュラルメイクです。体の中から自然に透明感が出るようなベースメイクと、浴衣の持つしゃんとした雰囲気を引き立たせるようなポイントメイクをして、控えめではんなりとした印象を目指しましょう。
浴衣に似合うベースメイク
浴衣に似合うメイクは控えめで透明感のあるものです。ここではまず、浴衣に似合うベースメイクのやり方についてご紹介します。
ナチュラルメイクの場合、あまり派手な色を使用せず色味も少な目になるので、ベースメイクで肌のきれいさをどれだけ引き立たせる事が出来るかが大切になります。
まず、クマ・シミ・ニキビはコンシーラーを使用して隠しておきましょう。そしてファンデーションを使用し、肌全体を仕上げていきます。この時に使用するファンデーションは、粉などの固形のものではなくBBクリームなどの薄く伸ばせるものを使用すると、厚塗りになってしまう事を防げ、自然な印象ですっぴん風の肌を仕上げる事が出来ます。BBクリームは艶の出るものを使用すると、より健康的な肌に見せる事が出来ます。また、パールなどが入ったものを少し混ぜて使用しても透明感を出すことが出来るのでおすすめです。
ファンデーションを塗り終わったら、透明感の出るフェイスパウダーなどをはたいておきましょう。ただしあまりやりすぎてしまうとナチュラル感がなくなってしまうので、あくまで自然な印象を残せるように仕上げましょう。ポイントは、顔の外から内側にフェイスパウダーを入れる事です。
浴衣に似合うシャドー&チーク
ベースメイクが仕上がったら、次はシャドーやチークを重ねていきます。ベースメイク同様、シャドーやチークも派手すぎない自然な印象を与えられる色味を選びましょう。
シャドーは、ブラウンや肌に近い色味のベージュやグレーを選ぶと、失敗が少なくナチュラルメイクに仕上げる事が出来ます。この時に、ラメの入ったものはなるべく避け、しっとり感のあるクリーム系のものを選ぶとよりメイクが顔に馴染みます。少し地味に感じる時には、浴衣や帯の色と合わせて目じりなどに少しのせると、メイクのワンポイントになるでしょう。
チークは、血色のある肌に見せる事でより印象が明るくなります。色はあまり濃いものではなく、自然な色味のオレンジや赤系のものを選び、普段のメイクより少し広めに伸ばしましょう。日本人の肌質には、コーラルピンクが似合うと言われているのでこちらもおすすめです。
水チークなどの液体のものを使用すると、さらにツヤ感が出て血色を良く見せる事が出来ます。粉のチークを使用する時は、フェイスパウダーの前にチークをのせ、その後にフェイスパウダーをのせると、より自然な血色感を出す事が出来ます。
浴衣に似合うリップ
顔の印象はリップで決まると言っても過言ではないほど、口元は強く印象に残ります。そのため、浴衣を着る時のメイクは、リップも自然な印象を与えるものを選ぶことが大切です。
まずリップを塗る前に、コンシーラーやファンデーションなどを唇に塗っておき、唇の色を隠しましょう。こうすることでリップの発色が良くなり、より透明感を出すことが出来ます。
リップの色味は、ベースメイクなどがナチュラルで少し地味になりがちなので、透明感のある赤系の色がおすすめです。この時マットなリップを選んでしまうと、唇の色だけ顔全体から浮きやすいので気を付けましょう。ちなみに赤系を選ぶ時にも、薄く付ける事の出来るティントリップを使うとより自然な印象にすることが出来ます。ティントリップを使う時には唇の全体に付けるのではなく、唇の中心辺りに少しのせて、そのあと馴染ませていくのが良いでしょう。ティントは飲食をしても落ちにくいリップなので、お祭りなど屋台で物を買って食べたりする時にもおすすめです。
グロスを使用する時には赤系のものを選んで色が薄く唇に乗るように、何度かグロスを唇にのせ、ティッシュでオフすることを繰り返してみましょう。そうすることで、グロスの持つツヤ感が少し軽減されます。
また、カラーリップなどを使用してあまりツヤ感が出ない場合には、上から透明なリップクリームを重ね塗りするなどの工夫をすると良いでしょう。
大人メイクで色っぽく浴衣を着よう
浴衣を着た時にはナチュラルなメイクで血色感や透明感を出すと、和風ではんなりとした雰囲気を出せるため、大切なのはベースメイクなどで肌をきれいにみせるメイクを作り上げる事です。しかし全体的に色味が少なくなるため、地味な印象になったり、幼く見えてしまうこともあります。大人っぽさや色っぽさを出すにはポイントメイクが重要です。
シャドーの入れ方
肌をきれいに見せるベースメイクの仕方は同じでも、シャドーの入れ方を変えるだけで大人の雰囲気を出すことが出来ます。シャドーはブラウンを選び、まぶたの3分の2あたりまで色をのせます。この時あまり濃くなりすぎないように注意しましょう。そして残りの3分の1にはブルー系などの色をのせるのが良いでしょう。こうすることで、横から見えた時に目の印象が大人っぽく映ります。
また、赤系の色味を目じりにのせることで、色っぽさを出すことが出来ます。
アイライナーの書き方
アイライナーを普段より長く引く事で目元の印象を引き締める事が出来、大人っぽく色気のある目元を作る事が出来ます。また少し跳ねるように引くと、和風美人な印象を作ることが出来ておすすめです。
まとめ
基本的に浴衣を着ている時は、「化粧と浴衣のトータルコーディネートでどう良く見せるか」というところに重点を置くと良いでしょう。
最初にも言ったように、浴衣は湯上り着として着られていたものなので、さっぱりとしたナチュラルなメイクが似合います。浴衣を着る時は、メイクは引き算を心がけるようにしましょう。自分の顔に合わせて、ラインをあえて引かない、シャドーは1色にするなどといった事も考えると、ナチュラルな印象により近づけられるのではないでしょうか。