浴衣を含む着物は全て、糸で縫った部分をほどいていくと最初の反物と呼ばれる状態に戻ります。身頃や衿など、それぞれのパーツをパズルのように合わせて行って、縫っていきます。これは直線的な裁断をし、全てのパーツが同じ形の着物だからこそ出来る事です。洋服は生地を曲線で裁断しますから、元には戻せないですね。
呉服屋などに置いてある反物はだいたい11~12mあり、端からそれぞれのパーツを裁断していきます。まずは両袖、その次に後ろ身頃、前身頃×2、もう一つ後ろ身頃。そして最後に衿の部分をとります。出来上がった着物をほどいて元の反物の形に戻す時も、この順番に縫い合わせていくというわけです。
この仕立て上がった着物を反物の状態に戻すのは、絹の着物を洗う目的のために行われます。また、自分が着ていた着物の寸法を子供などの為に仕立直す時にも行います。親の振袖を着たりするのがそうですね。こうして親から子へ着物が受け継がれていくのも醍醐味の一つです。
浴衣の場合はこういった事は基本的にしませんが、この構造を理解しているといらなくなった浴衣をほどいて、リメイク品を作るアイディアも生まれてきたりするかもしれません。
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