浴衣には印象的な柄が沢山あります。花や抽象的なものそして動物など色とりどりで様々な柄があります。今回はその中でも燕(つばめ)柄について説明します。日本の柄の多くは日本でつくられたものではなく、東アジア全体で使われてきた縁起柄が多いものです。燕の柄もそうで、古来東アジア全体で燕はあの世とこの世を行き来する縁起のよい鳥とされてきました。日本では江戸時代からつばめは縁結びと安産の象徴とされてきました。なぜならば御存知の通りつばめは渡り鳥で毎年決まった軒先に巣をつくりあげ、そこで複数の卵を産み、複数の雛を育て、巣立っていく鳥です。その様を見て、安産や縁結びに結びつけて考えられてきたからです。その縁結びに注目して燕は「恋」の柄だということを言う場合もあります。
燕単体で描かれた柄もありますが、燕プラス柄で作り上げられたものが多いです。古くは藤の花などの春の花との組み合わせが多くありました。現在では浴衣などでも多く使われることから、徐々に通年使えるような柄であったり夏を思わせるような柄との組み合わせも増えていきました。現在は波柄や流水柄と合わせてツバメ柄が使われることも増えてきています。
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