いつも洋服で行っている場所に浴衣で行くと周りの人からおおっと思われることも多いです。例えば普通に洋服で近所を歩いていても誰も目に止めてくれないし、誰も声をかけてくれることはそうそう無いと思います。しかーし、浴衣を着て歩いていれば若い人はあれ？と振り返り、人生の諸先輩方は声までかけてくれたりします。実体験ですが、浴衣で出かけようと歩いていた時のことです。おじいさんが「先生」と私に向かって声をかけてきました。
あれ？私に声をかけてきたのかな？でも私は先生でもないし、誰かと見間違っているのだろうとうつむき加減に足早に過ぎ去ろうとしたら「先生、今日もかっこいいね！」とまた何か言っているので顔を上げるとおじいさんは嬉しそうにこちらを見ながら私に話しかけていました。ありがとうございますと会釈をしてその場を立ち去りましたがそういうこともあるんです。またある日のことスーパーに浴衣で出かけた時のことです。その日は黒いしじらの浴衣を着ていました。
買い物を終えて、食料品をかごから出して袋につめていると隣におばあさんがすーっと近寄ってきました。おばあさんもここで買い物を袋につめたいのかなと思いちょっとかごを移動させていると、おばあさんから「浴衣いいわねえ」と声をかけられました。「わたしのお父さんも夏になると黒い浴衣をきていたので昔のことを思い出したわ」と話をされはじめました。という具合に人生の諸先輩方から浴衣を着ているとお声がけをいただく確率がうんとあがります。えーお年寄りだけじゃないか！とお思いになられるかもしれませんが、実はそんなことないんです。
男が浴衣で遊べるのは浴衣の柄と履物そして帯。この帯が通な方には目を惹くポイントにもなります。ですので浴衣を着慣れてくると、帯はなるべく、ユニークなものだったり、面白いものを選ぶようになります。ある日とてもめずらしい帯をして浴衣姿で電車を待っていたときのことです。「その帯どんな柄なの？」と女性の方に声をかけられたこともあります。その方も浴衣や着物がお好きなそうで帯がとても気になったとおっしゃっていました。
という具合に浴衣を着ることでそれまで話をしたことがない人から声をかけられることも多くありますし、より多くの人から注目もされます。特別な場所にいかなくても浴衣を着ているだけで、出会いが向こう側からよってくるのが浴衣。自分から声をかけたりすることができない人でも浴衣を着ているだけで周りの人から声をかけられたり、周りの人からよく見られたりもします。男性ならば浴衣を着ているだけでかっこよさ２割増しとも言われることもあります。ですので、かっこよくなりたい人は是非浴衣に挑戦してみてはいかがでしょうか？
銀座喜染を運営する銀座橘苑では、その場で買っていただいた浴衣を使ってかっこよく浴衣を着るためのコツや着方をお教えしたりしています。
