浴衣の違いは色柄や素材だけじゃない!
以前のコラムで、浴衣の生地、「綿」「麻」「ポリエステル」についてお話しさせていただきました。これは使用する糸のお話しでしたが、その次の段階、その糸をどのように織るかにも浴衣の特徴が出ます。
本日は浴衣の代表的な織り方、「平織」「絽」「紅梅」についてお話しします。
【平織】
平織は、糸の間に隙間が出来る織り方で通気性がよく、薄くて軽いため浴衣の定番の織り方です。洋服のブロードなどでも馴染がありますね。さらに摩擦にも強く丈夫な優れものです。
構造としては、経糸と緯糸を1本ずつ交互に浮き沈みさせて組んだ、単純なものです。その機能性の高さから、浴衣の他着物や帯などにも使われています。
平織の中でもさらに種類があり、経糸・緯糸を数本ずつ並べて織った平織は魚子織(ななこおり)などがあります。
【絽】
経糸を横糸に絡ませて隙間を開け、透け感を出す“捩り織”という織り方で、こういう透け感を出した生地が絽(ろ)、その隙間が絽目(ろめ)と呼ばれています。
夏の着物などにも使用され、綿絽の浴衣というと、高級浴衣の代名詞です。
この織り方の浴衣を着る時は透けるので、必ず下に肌着を着ましょう。
【紅梅】
こちらの織り方も、浴衣によく使われます。綿ゆかたなら”綿紅梅”、絹の夏着物なら”絹紅梅”とも呼びます。
太い糸と細い糸を格子状に織ることで、生地に凹凸感を出しています。通気性が良く肌にまとわりつきづらい、さらっと爽やかな着心地が浴衣の生地として人気です。
おすすめの平織や絽・紅梅のゆかた
銀座喜染にも、平織と絽の浴衣のご用意がございます。その一例をご紹介させていただきます。
【平織の浴衣】
https://www.yukatakisen.com/products/detail/100
ブルーのボーダーラインと大きなトンボが夏らしく印象的な、女物浴衣です。
【絽の浴衣】
https://www.yukatakisen.com/products/detail/12
こちらは男物の綿絽ゆかたです。透け感のある絽の生地にきれいなブルーのグラデーション、白い水滴のようなまだら模様が、涼感を最大限に引き出した一枚です。
【紅梅の浴衣】
https://www.yukatakisen.com/products/detail/239
真っ赤な生地にピンクと黄色の蝶々を染めた可愛らしい浴衣です。平織だと暑苦しくなってしまいそうな色も、紅梅織にすることで夏らしい爽やかさが出ています。
素材感にもこだわって浴衣通に!
本日は浴衣の織り方についてご紹介しました。前回の「綿」「麻」「ポリエステル」などの素材の違いと合わせて、この織り方も一つ浴衣選びの参考にしてみてください。
銀座喜染にはこちらでご紹介した以外にも、様々な生地の浴衣がございます。通販サイト、もしくは実店舗の銀座橘苑でご覧になることも出来ますのでお気軽にご覧くださいませ。
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