銀座喜染では注染の浴衣を数多く扱っております。
注染とはなんなのか?その魅力について本日はお話し致します。
両面が同じように染まっている
注染(本染め)は、型を置いた上から染料を注ぐ染め方を、生地の両方から行います。その工程により、裏表なく染め上がります。
プリントを、染料が生地の上に乗っている、とするならば、注染は、染料が生地に染み通っている、という違いになると思います。袖口や、裾など、自分の目には入らないところでも、人様から、生地の裏側は案外目につく箇所であります。故に、わかる人にはわかる、浴衣に差がつくポイントとなることでしょう。
こちらが注染の浴衣の裏と表です。ご覧の通り、どちらから見てもまったく同じように染まっています。
こちらがプリントの浴衣です。右の写真が裏側で、ご覧の通り裏は染まっていません。
色が枯れる
浴衣は水洗いの手入れをなさる方が多いと思いますが、生地の両面か染まっている注ぎ染めは、始めのうちは、例えば黒の場合洗濯後に色が冴えてくる感じがします。洗濯を重ねるうちに色は褪せてくるのですが、プリント染めは「色が剥げる」感じがするのと違い、本染めは「色が枯れる」という表現がふさわしいようです。ジーンズなどと似たような「味」と思っていただけるかと思います。
銀座喜染の注染ゆかた
https://www.yukatakisen.com/products/detail/198
「色が深い」などと表現されたりしますが、黒というのは、大変に差が出やすい色の一つかと思います。こちらの浴衣は注染ならではの「シックな黒」が表現できております。
https://www.yukatakisen.com/products/detail/91
関東地方で染められた注染の浴衣は、総称して“東京本染”と言われています。その中でも特になじみのある紺白の浴衣は、柄によって白地用の型、紺地用の型が使い分けられ染められています。
染めない部分は防染糊と呼ばれる特殊な糊で染料が付かないように伏せ、染める部分に上から染料を注いでいきます。この浴衣はアヤメの柄の部分を防染糊で伏せ、周りを紺で染めていっています。
この他にも銀座喜染では多くの注染の浴衣を扱っております。是非ご覧ください。
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