浴衣と振り袖は何が違うの?なんていいう質問をいただくことがあります。見た目が似ているようで全く異なる2つの着物。その違いについて今回はお話します。
浴衣と振袖の違いとは?
1.用途
浴衣は今やカジュアルな服として楽しまれるものです。紐解くと歴史的には蒸し風呂の中で着ていたものが、風呂上がりに着るものになり、それが寝間着になって、20世紀後半によりカジュアルな服として認知が得られたのが浴衣です。
一方で振り袖は実は男性も振り袖を着ていた時期があったことが井原西鶴の書物の中にも出てきます。徐々に女性の衣装のみが発展していき、江戸中期くらいから関所を通るときは未婚女性は振り袖を着用しないと関所を通ることができなくなっていきました。このことから振り袖=未婚女性の着物という風になっていきました。その振り袖は今や未婚女性の格の高い和装正装として認知されています。
2.着方
浴衣は下着(和装下着やブラトップ)以外は着ずに直接その上に浴衣を着るのが一般的な着用方法です。
一方で振り袖は襦袢を着用します。浴衣の帯は半幅帯をしめますが、振り袖は袋帯を締めます。着装するときのものが明らかに異なります。
3.オケージョン
前段で申し上げたとおり浴衣はカジュアルな服ですから、カジュアルな場所に行くのは良いのですがフォーマルな場所に行くにはちょっと不釣り合いな服です。
ですが振り袖は格の高い正装ですので行けない場所は無いと言っても過言ではありません。しかしながらカジュアル場所に振り袖で行くと野暮ですよね。
浴衣も振り袖も着物として楽しんでいただけますが、TPOを見極めながら楽しんでいただければと思います。
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