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浴衣を知る

中古浴衣の文化

投稿日:2021-02-06 更新日:

浴衣の中古=古着なわけですが、その歴史は短くはありません。特に東京では随分長い間古着は取り扱われてきました。浴衣も江戸の文化ですが、古着も実は江戸の文化だったりします。江戸は元々半分が海でそれを埋め立てて出来たメガロポリスです。江戸城(現皇居)付近にあったとされる山を切り崩して、海を埋め立てて作り上げられた海上都市が江戸です。埋め立てて作り上げられているので江戸の中では農作物を育てるような場所はありません。よく時代劇に出てくる八百八町の下町には江戸で働く商人や職人が住んでおりましたが、彼らが綿花を紡いで木綿の反物を作ることはほとんどありませんでした。そこで日本各地から反物が江戸に送られて、江戸で販売されていました。江戸まで送るわけですからその分運賃などが値段に乗ってきます。そうなると新しい着物を仕立てるとなると結構な価格がしてしまいます。江戸に住んでいる人がすべて侍ではありませんし、裕福なわけではありませんでした。そこで生まれたのが古着屋。この古着屋は現在で言うところの秋葉原から浅草橋あたりにかけて多くあったとのことです。多いときで数千軒あったと言われています。

新品で仕立てられた着物は着られなくなると古着屋に売られて、古着屋で買われた着物はボロボロになるまで着古されて、最後は雑巾に、その次は燃やす燃料になったと言われています。リサイクルの極みですよね。その背景にはお直し屋も勿論いましたし、家で着物を直す技術もありました。現在ではそういう着物のお直し屋さんなんてそうそうありませんし、家で着物を修理する技術もないですよね。その昔は丈を詰めたり、袖を出したり、といろいろなカスタマイズを古着に対して行うことができました。今やなかなかそういう事ができる人が少なくなったことと、する人が少ないからその分コストも上がってしまっている状況です。更にいえば今や反物で購入して新たに浴衣を作っても当時の物価から考えると考えられないほど安くなっている状況です。安いだろうと思って古着を買うよりも実は新しいものを買ったほうがトータルで考えると安くなるパターンも多くあります。どうせ着るなら自分にあった浴衣を着てみてはいかがでしょうか?

 

 

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