浴衣には多くの伝統的な柄が使われています。和柄の中にはそれぞれに縁起の良い意味がありますね。
本日は浴衣に使われる柄で代表的なものをご紹介致します。
・トンボ
トンボは後ろに引かず前にしか進まない姿勢が勇敢だとされ、勝ち虫などと呼ばれています。勝利を呼び込むという事で戦国時代には武士にも好まれ、鎧や兜などの武具の柄としても使われたと言われています。
また秋に群れをなして空を飛ぶ姿から「穀霊の象徴」とされたり、害虫を取り除いてくれる事から五穀豊穣の意味もあります。
・菊
菊はお花の中でも特になじみのある柄ですね。菊には長寿や無病息災、邪気払いなどの意味があります。五節句の一つである重陽の節句は別名菊の節句ともよばれ、菊の花を飾ったり、菊の花びらを並べたお酒でお祝いするなどの慣習があります。
・矢羽
こちらもトンボに似ていて、まっすぐに進む所が縁起が良いとされています。「出戻らない」という意味を込めて江戸時代の嫁入り道具の一つとして矢絣の着物を持たせたり、明治、大正頃には女子学生の衣装として矢絣の着物に袴のスタイルが定着したりしました。
男性にはお宮参りの時の着物の柄として、強くたくましく育つようにという意味がこめられます。
この他にも和柄は数多くありますので、自分の浴衣を見て「なんでこの柄なんだろう?」と気になったら調べてみてください。