こんにちは。銀座喜染の遠藤です。
浴衣を着よう!と思ったときに出てくるのが、「きれいな着付けが出来るだろうか」というお悩み。普段から浴衣以外にも着物を着て慣れていると浴衣なんて簡単に感じますが、年に一回浴衣の時期だけ着付けをするとなると緊張しますよね。周りに着付けをしてくれる人がいれば良いけれど、浴衣は歩いていると着崩れもします。
そもそもきれいな着付けとはどんなものなのか、今日はそんな着付けのポイントをご紹介していきます。
きれいな着付けのポイント
着付けがきれいかどうか、チェックするポイントとしては大きく分けると「衣紋」「おはしょり」「裾」の3つです。
衣紋(えもん)を抜く
着物ならではの着こなしに「衣紋を抜く」という事があります。着物を着ている女性として、テレビなどで見かける舞妓さんを思い浮かべる方も多いと思いますが、その着物姿を見てみると、衿が後ろに下がってうなじが見えています。このように、首の後ろに適度な空間を作る事を「衣紋を抜く」と言います。
衣紋の抜き具合は着る着物や着ていく場所、年齢などによって変わりますが、浴衣であれば拳一つ分ほど抜くと良いでしょう。(衣紋を抜くのは女性だけで、男性の衿は首にぴったり付けます)
おはしょりをきれいに出す
着物の着付けで皆さん苦労しやすいのがおはしょり。中でも特によく聞くお悩みは、おはしょりが長すぎるor短すぎるということです。
おはしょりの適切な長さは人差し指一本分と言われています。着物を選ぶ時点で自分の身長と同じくらいの身丈のものを選べるとベストです。しかし親の着物を着たいなど、どうしても寸法の合わない着物を着る時には着付けで調節が必要です。まずおはしょりが長すぎる時には腰紐を締める位置を高くしましょう。これだけでおはしょりが出る分量を短く出来ます。それでも長い場合は、おはしょりをつまんで丁度よい長さのところまで持ち上げ、伊達締めで固定しましょう。
逆に短い時は、腰紐を結ぶ位置を下げてみましょう。こうすることでおはしょりが長く取れます。
裾つぼまりの形にする
着物は裾つぼまり、つまり裾の方に行くほどすぼまっている形がほっそりと見えてきれいです。上前の褄先が下がっていない事も注意しましょう。
補正をする
浴衣は湯上り着としての使用目的であれば補正せずにさっぱりと着るものですが、おしゃれ着として着てお出掛けする時にはやはり補正をするのが良いでしょう。補正にタオルを入れていると、腰紐が食い込んで痛くなることを軽減したり、汗取りになるというメリットもあります。
補正の基本は、身体全体に凹凸がなく、寸胴に近い状態へ持っていく事です。肩やウエストなどのくぼみをタオルなどで埋め、バストの大きい方は和装用のブラジャーなどで押さえます。
和装専用の補正用品も様々な種類があります。
・ウエストパット
ウエストのくぼみを埋めるための補正パットです。背中のくぼみだけを埋めるタイプや、背中、両脇にパットのついたタイプがあります。
・補正着
全身を補正できるタイプもあります。肩とウエスト部分にパットが入り、胴着のようにそれ一枚を着れば良い便利なアイテムです。
・和装ブラジャー
バストを押さえるように作られたブラジャーです。スポーツブラジャーと似た作りで、前がファスナーで止められるようになっています。
まとめ
現代では夏に浴衣を着る事は多くてもその他の着物を着る機会は少なくなり、きれいな着付けをするのに慣れる機会も少なくなりました。けれどその分きれいな浴衣姿で歩いている人を見ると「おっ?」と目を惹かれます。
今回ご紹介した以外にも着物姿・浴衣姿をきれいに見せるコツは沢山あるので、是非試行錯誤しながら着てみてくださいね。着付けはなによりも慣れる事が第一なので、最初から完璧な着付けを求めすぎず気軽に着てお出掛けしてみましょう。
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