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博多献上角帯のすすめ

投稿日:2020-05-03 更新日:

帯のコーディネート

浴衣を着る上で重要なポイントはいかに帯をコーディネートするかです。人によっては帯はネクタイのようなものともいいます。ネクタイと比較すると帯が占める範囲は広く、ネクタイと比較しきれません。洋服はシャツ・ネクタイ・ジャケット・ベルト・パンツ・革靴と言う具合に着ているものが浴衣と比較すると圧倒的に多いです。ではカジュアルな洋服はどうか?スニーカー・パンツ・シャツ・ベルトこれと比較しても浴衣は少ない構成要素で着ることができます。その反面で身につけているものが無いだけおしゃれかどうかというのがものすごく問われます。

 

浴衣はといえば、浴衣そのもの・帯・下駄or雪駄の3つで構成されます。その中でももちろん、浴衣の柄(これについてはまた別途お伝えしたいと思います。)がもっとも大きな生地になり大きな範囲を占める構成要素になります。その次が帯になります。浴衣の柄と同化するもの、色と同化するもの、素材感が異なることで浴衣姿を引き締めるものなどがあります。今回はその浴衣帯の中でも代表的なものをご紹介いたします。

博多織の角帯

男の浴衣でもっともスタンダードな帯といえば角帯。幅が約20cmのものです。その中で、博多織の献上柄の角帯といえば広く名前が知られています。通常、博多と呼んだり、博多帯とよんだり、献上柄と呼んだり様々な呼ばれ方をされます。博多帯のルーツは古く1600年!江戸時代までさかのぼります。黒田長政が筑前(今の福岡)の領主になってから幕府に「献上」する品として博多で織り上げられた帯を選んだことがことの発端と言われています。

 

献上柄の正絹角帯

 

その時から帯の中に独鈷と華皿の文様が織り上げられるようになりました。独鈷( 密教で用いる仏具)と華皿(仏の供養の際に花を散布するときに花を盛っておく仏具)のありがたい柄だけではなく、中子持縞:親子縞(太い線の間に細い線をあしらったもの)は両親の間に挟まる子供を意味、両子持縞:孝行縞(太い線を挟むように細い線をあしらったもの)は子が親を思う姿勢を示しています。仏教にちなんだ縁起柄と家内繁盛を示した縁起柄の組み合わせの縁起柄です。実は帯を締めるときの向きがあり、華皿が上、独鈷が下にくるように締めます。

 

もともと博多献上角帯は絹で織り上げられたものがベーシックなものでしたが、繊維の発展とともに綿やポリエステルで作られたものまで幅広い素材で織られています。絹で織り上げられたものでも比較的お手頃なものから非常に高いものまでありますが、絹の博多献上角帯の魅力は締め心地です。締めている最中にキュッキュッという心地よい音がします。

献上柄以外の博多織

これまで沢山浴衣を着てきたし、博多帯も沢山もってるよというお方には柄が献上柄ではないものをおすすめします。職人の技が光る逸品が結構ありまして、髑髏が横を向いたもの、蝙蝠柄、龍が波打って飛んでいるもの、色々な文様がおりこまれているものがあります。何本も織られるものではないので、もしこれは!というものを見つけられたら購入されることをおすすめいたします。

 

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