夏と言えば、どういったことを思い浮かべるでしょうか。かき氷やスイカ、そしてお祭りや花火大会などのイベント等々…色々な事が思い浮かびますよね。
さらにお祭りといえば浴衣、出かける際に浴衣を着れば雰囲気満点、実際に浴衣を着ている方も多く目にします。
しかしその男女比率を見てみると、圧倒的に浴衣を着た男性は少ないように思います。手軽に着られるので甚平を着ている方は多い印象です。しかし、男性の浴衣は女性の浴衣よりも着付けが簡単で、羽織って帯を結ぶだけで着る事が出来ます。
前回は女性の浴衣の着付けをご紹介しましたが、今回は男性の浴衣の着付けについてご紹介していきます。
浴衣の着付けに必要なもの
男性の場合、以下のアイテムがあれば浴衣を着る事が出来ます。
浴衣
まずはメインとなる浴衣を選びましょう。これに合わせて他の帯や履物なども選んでいきます。
柄や素材は好みの物を選べば大丈夫ですが、サイズだけは自分の体型にあったものでないと着られないので注意しましょう。
帯
帯も必ず必要なアイテムです。
帯は大きく分けると角帯と兵児帯があります。角帯は男性の最もポピュラーな帯で、しっかり締まって結んだ時に背筋が伸びます。
兵児帯は柔らかく、簡単にリボン結びをするだけで形が出来上がるので、帯結びが難しいと感じる方にはおすすめです。また、家の中などでリラックスして浴衣を着たい時には兵児帯が向いています。サザエさんの波平さんが家に帰って締めている帯もこの兵児帯です。
肌着
肌着はなくても着る事は出来ますが、浴衣に直接汗が付いてしまうと浴衣が傷んだり、着ている時に不快感を覚える原因にもなります。浴衣専用の肌着もありますし、普段使っているタンクトップやステテコでもかまいません。
腰ひも
帯を巻く前に腰の位置で締めます。腰紐をしっかり巻くことで帯も締めやすく、衿がはだける事も防げます。
履物
履物は下駄か雪駄がおすすめです。
様々な形があり、それぞれ歩きやすさなども違いますのでよく確認して選びましょう。
信玄袋
持ち物が少なければ浴衣の袂に入れるだけで済みますが、男性の手提げには「信玄袋」というものがあります。
こちらも色柄や大きさなどは様々です。
着付けの手順と流れ
浴衣を羽織る
肌着を身に付けたら浴衣を羽織ります。この時浴衣の背中心(背中の縫い目の部分)がしっかり背骨の辺りにくるように調節します。
そして左右の掛衿を揃えて整えます。浴衣の両衿の下の方(下から1/3ぐらい)を持ち、下前(右側)→上前(左側)の順に合わせます。
この時に裾の長さはくるぶしから少し上、もしくは掛かるぐらいがベストです。
裾の位置が決まったら腰紐を締めます。
帯を締める
ここでは最も一般的な「貝の口結び」についてご紹介します。
まず、帯の先端から50cmくらいを手に取り縦に半分に折って帯を細くします。その先端部分を腰の中心に当てて右手で持ちながら、残りの帯を左手で身体に巻いていきます。丁度良い長さになるまで巻いたら、左手に持っている方の帯を適度な長さまで内側に織り込みます。この織り込んだ方を「たれ」、右手の細くしてある方を「手先」と呼びます。
手先とタレを中心であわせた時に、手先とタレが同じくらいの長さになるよう調節しましょう。手先を下に、タレを上にして交差させ、一結びします。そしてタレをおろして内側へ三角に折り曲げ、折り曲げて出来た輪の中に手先を通せば完成です。
最後に結び目を後ろに回しましょう。この時、結び目が真後ろよりは少し斜めの位置にずらすと良いです。
まとめ
男性の浴衣の着付けは慣れてしまえば5分とかからず出来ます。
是非浴衣を着て日本の夏を謳歌してください。